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Sakura blooming city

桜は日本の春の風物詩ですが、実はバンクーバーも「Sakuraシティー」と呼べるほど桜の木が多く存在し、実に40,000本もの桜が毎年華やかに春の訪れを知らせてくれます。

今年は早い場所では3月末から、日本とほぼ同じタイミングで開花!!1つだけ違う点は、バンクーバーは広く、同じ市内でも天候が様々なので、今満開を迎えている桜もあれば、まだ蕾の場所もあります。日本よりもずっと長く桜を楽しめるのが、何ともラッキーです。

公園や植物園はもちろん、ダウンタウンや近所の街路樹の至るところに桜があって、気軽にお花見が出来ます。淡いピンクの花と、カナディアンブルーの空、そして新緑の芝生がマッチした時の光景は、ため息が出るほどに美しいです。長かった雨季の冬がようやく終わり、春風に乗って桜の可憐な香りが漂ってくると、太陽の季節だ〜!と心がワクワク踊り出します。

なぜバンクーバーにはこんなに桜が多いのか?

その始まりは1930年代。日本の神戸市と横浜市が、バンクーバーのThe Park Board(公園管理局)に500本の桜をスタンレーパークにある「第一次世界大戦・日系カナダ人戦没者慰霊碑」に寄贈しました。これをきっかけに、市民の桜に対する愛着が芽生え始めたのです。

当時のバンクーバーの街路樹は、ニレ、カエデ、クリ、と比較的大きな樹木を植えるのが習慣でした。しかし、雨の多いバンクーバーでは木々がグングン急成長してしまい、道路に根っこが張り出したり下水管を壊したりと、トラブルの要因となっていました。そんな事から50年代に入ると、巨大樹木の代わりに、サクラ、ウメ、リンゴのような花咲く、比較的小ぶりの樹木に植え変える動きに変わっていったのです。さらに1958年、日本領事館から300本以上の桜がバンクーバーに再び寄贈されました。そんな歴史を経て、90年代初頭にはバンクーバー市内の89,000本ある街路樹のうち、約36%がサクラやウメの木となるまで増えていったのです。

バンクーバーの桜は、ちょっとだけ大陸的?というか花びらが大きい気がしますが、世界中どこでも春の風物詩は人気者です。こちらは公共の場所での飲酒は禁止されているので、日本の様に桜の下で「花見で一杯!」とはいきませんが、ベンチから眺めたり、木の下で読書したりと、皆それぞれ桜タイムを楽しんでいます。

ただやっぱり、日本人の桜に寄せる想いはまた特別な感じがします。

桜は日本人にとって、沢山の歌にも歌われるほど、人生の数々のエピソードと重ね合わさる、そんなスペシャルな存在と思うのです。入学式や入社式、結婚式の様な人生の大きな節目だったり、家族や友人たちと過ごした大切な思い出だったり。桜の花を眺めていると、ふと自分のアルバムを呼び起こしてくれるような、ちょっぴりノスタルジックな気持ちにもなります。

この季節、カナダでより日本を近く感じられる、そんな時間です。

Walk, Play, and Smile

1日1万歩は健康の秘訣とも言われますが、私はもともとウォーキング好き。トレイルに行かなくても、家の周りには毎日歩いても飽きない美しい遊歩道が沢山あります。

バンクーバーには Green Pathway(グリーンパスウェイ)Green Necklace(グリーンネックレス)と呼ばれるサイクリストと歩行者専用の遊歩道があり、みんな散歩やジョギングをしながらすれ違う人と笑顔の挨拶を交わしたり、話し込んだりと、ちょっと社交的な場にもなっています。

私にとって日々のウォーキングはエクササイズであり、リフレッシュであり、そしてエンターテイメント!

エンターテイメント?と思うかもですが、このグリーンネックレスのあちらこちらに可愛らしいパブリックアートが描かれているのです。アーティストを公募し、歩道にメッセージ性のあるアートを施すことによって歩行者の関心を高め、すれ違う人々の会話のきっかけになればと市が企画しているものです。自分の足元で繰り広げられる小さなアートを見つけながら歩き進めると、雨の日でも晴れの日でも何だか楽しい気分になれます。

中には日本の4コマ漫画のようなノリで描かれていて、これがまた面白い。

車椅子の人がいると思ったら、ローラースケートをしている女の子登場、、、

その後に自転車に乗った小さな子供が列に加わり、、、最後は杖をついたおじいちゃん合流!

この道は色々な人が共有していますよ、と誰にでも分かりやすい形で語られていて何ともカナディアンらしい優しいメッセージ。

次は、いかにもバンクーバーらしい!

歩いていたら、、、きゃー、雨が降って来た!傘をさしましょう。

歩けど歩けど、雨は激しくなる一方。

外出すると必ず雨に振られる冬の天気を連想させて、自然とうなずいてしまいます。

お次は、勝手に題して「ある女の子の1日」。

女の子がてくてくとバギーを引いた親子の前を歩いていました、、、

前方に犬の散歩をしている人を発見、、、

途中でみんなご対面、、、そして、お友達になって仲良く遊んだのでした!

中には、意外性あるコミカルなものも。

一生懸命に走っている1人が、、、2人になり、、、。

3人になり、と思ったら、、、なぜかみんな怪獣から追われている模様(笑)。

そして、私のお気に入りのストーリーはこちら!

左から女性のハイカーがやって来て、、、右からは男性のハイカーがやって来る。

2人は出会い恋に落ち、、、一緒に旅を続けます。

そして、赤ちゃんが生まれた!なんと、、、2人目も生まれた!!

大きくなった子供たちはお婆ちゃんと一緒に仲良く散歩するのでした!

と、思わず微笑んでしまう人生の一コマ。

この道で繰り広げられている日常の景色。ちょっとファンタジックな出来事。自分の想像を膨らませながら、アートを追っていきます。

歩く人を楽しませるユーモアがある道は素晴らしい。慌ただしく歩む日々だからこそ、遊び心を持つゆとりと笑顔を忘れずにいきたいです。

A circle of life

食欲の秋。芸術の秋。スポーツの秋。と、秋には様々な形容詞が似合いますが、カナダの秋をひと言で例えるなら、やはり「恵みの秋」ではないでしょうか。

2018年はサーモン遡上の「Dominant Run」と呼ばれ、4年に1度の産卵のピークイヤーです。BC州にはサーモンが帰ってくる川が約2000本あると言われ、いつか見てみたいと思いつつも日々の色々に追われてなかなか遠出できず、時は既に11月。。。

もう遅いだろうと思いつつ11月も第2週になったある日、家から車で10分程で最も気軽にサーモンを見学できるCapilano Salmon Hatchery(キャピラノ・サーモンハッチェリー) と呼ばれる人口孵化場にトレイル歩きがてら寄ってみることに。すると驚くことに、ガラス越しではあるけれどSalmon Ladder(魚梯)を懸命に昇るサーモンの姿がまだありました!

ここに帰ってくるサーモン達は孵化場で産まれたサーモンです。サーモンは自分の生まれた川の匂いや体内の磁気コンパスなどの仕組みを巧みに使い、産卵期に必ず故郷に帰ってきます。偶然学習用に斬られたサーモンを運んでいる所に遭遇し見せてもらうと、お腹からギッシリ詰まったオレンジ色の宝石の様な卵が溢れ出し、何かとても神聖で、長い旅路の末にこんな姿になってしまったのかとやるせない思いにもなります。けれど、サーモンを食卓で美味しく頂いている日常とも重なり、いつも当たり前に頂く「食」への感謝の気持ちも一層に湧いてきます。

サーモンは自分の運命がどうなろうと、途中で釣り上げられたり、動物や鳥の餌になったり、故郷が孵化場であれ自然の川床であれ、ただただ産卵をするために命を張って必死に帰って来る。とても神秘的な行動と同時に、自分達の決められたライフサイクルにとても忠実な生き物ではないでしょうか。

サーモンには「海の顔」と「産卵期の顔」があり、遡上をする時になるとギョッとする程顔が別モノに変わります。険しい川上りをするための自然の適応術だけど、そこには「よしっ!!行くぞっっ!!」と最後の命を燃やすサーモンの意気込みが伝わってくる様です。私も沢山の顔に触れる仕事の中で「その人の生き様や内面が顔にでる」と常々感じますが、サーモンの産卵期の顔はそれを象徴している気がします。

孵化場のサーモンを見学出来ただけでも十分満足していたら、その後に奇跡的な巡り合わせが待ていました。孵化場を後にし、川沿いのトレイルを歩きながら下っていた時でした。ふと渡りかけた橋から川を覗いてみると、なんと自分の足元の真下に5匹ほどのサーモンの群がゆらゆらと流れに逆らいながら停滞していました。天然のサーモンの遡上です!少しの間興奮しながら眺めていると、ひときわ体の大きい雌が、砂を撫でる様に何か居心地悪そうに体を横に動かしているのです。体勢をまた整え近くにいた雄が並んだと思ったその瞬間、その周りで泳いだいた他の雌も含めて我先にと言わんばかりにいっせいに放精したのです!!(動画の一番最後のシーン)

サーモンの遡上ばかりでなく産卵の瞬間まで遭遇してしまったことに、もう大興奮!!私には感動的な初めての光景ですが、地元人は一緒に下を見ながら「あ、まだ居るね」とか「バンクーバーへようこそ!」なんて、いつもと変わらぬ表情で通り過ぎて行きます。こんな日常的な散歩道の真ん中で。都市と自然の狭間で。自分の歩く足元の下で。大自然の生命のドラマが繰り広げられていることがあまりにシュールで、でも何ともバンクーバーらしいハプニングなのでした。

よく見ると川の脇にはもう産卵が終わったか、別のサーモンが息絶えて横たわっていました。卵を狙う野鳥がジッと川底を睨んでいます。サーモンの死骸は、鳥や熊の食料となり、残りは土に還り森や川の養分となります。死骸によって肥えた土壌は、動植物だけでなく、孵化した稚魚たち、そして巡り巡って人間にも沢山の恵みを与えてくれます。

小さな支流の一角で、自然のエコシステムの一部を垣間見ることが出来た幸運。カナダの秋は何かとても大きな自然のゆりかごの中に私達がいることをそっと学習させてくれます。それを心の中に意識するだけで、毎日の生活がちょっと変化する気がします。生命の恵みに感謝する、そんな秋がカナダの秋です。

Colourful Explosion

バンクーバーは今、紅葉真っ盛り! 夏の突き抜けるような青と眩しい緑の世界も大好きだけど、秋が描くカラーパレットはそれ以上に好きかもしれません。「芸術は爆発だー!」と言わんばかりに、ビビッドに燃える色彩がバンクーバーの街を鮮やかに染め、弾け散ります。

カナダ東の赤一色のメープル街道とは別に、赤・緑・黄色・茶色と様々なカラーが激しく衝突し合いモザイクの様に色を重ね、それはそれは息を飲むほど美しいグラデーションを作ります。秋晴れの日はコスミックブルーの空を画用紙に、より一層グラフィカルに力強く色を放ってきます。

夕暮れ時のゴールデンアワーには太陽の傾いたオレンジ色の光に照らされ、キラキラ輝く黄金世界に。まるでマッチ棒に火が灯された様な鮮やかなオレンジ・黄色・赤のロマンチックでノスタルジーなコンビネーションプレイ。

芝生の青緑と落ち葉のコントラスト。

雨に濡れた落ち葉も粋。何か一枚の絵画の中に足を踏み入れている感覚に落ち入ります。行く先々で思わず足を止め魅入ってしまう自然のギャラリー。

美しいメープルにも種類が様々あって、手のひらサイズのメープルもあれば顔面サイズの特大クラスも!これがメープルの大木から風に舞いながらはらはらと散っては地面を埋め尽くし、落ち葉の海になって行く。

色を操るメイクアップアーティストとして、自然が放出してくる爆発的なカラーには圧倒的な感動を覚えます。言葉では到底表現できようもない美しいカラープレイ。こんな表現をしたい、こんなカラーを再現してみたいとインスピレーションの嵐に襲われるのです。

自然界にしか創造し得ないビューティーの祭典をただただ脱帽し魅入る秋。美しい色を魅せてくれてありがとう、まだ知らない色を教えてくれてありがとう。ため息が出る程のこの眩ゆい瞬間に身を委ね、季節の変わり目を過ごす時間がとてもとても大好きです。

 

Nature Colour Palette

バンクーバーは只今夏真っ盛り!例年に比べて記録的な熱波が続いています。(と言っても30度位)

私はカナダの自然から無限大のカラーのインスピレーションを貰うけど、特に夏のカラーは息を呑むほど美しい!!夏空は宇宙に吸い込まれていくかのような真っ青なコスミックブルー!手を仰げば宇宙に届きそう~~~なくらい空気が澄んでいる。フェリーで約1時間半離れたバンクーバー島にある Sproat Lakeで見たブルーは代表的な素晴らしさ。真っ青な天空を鏡のように映しだすとても静かな湖は、まるで水面下にある違う世界に誘うような幻想的な透明度と美しさ。。。

   

キャンプナイトに見た人工的な光のない暗黒のミッドナイトブルースカイは、真の闇の暗さと空の灯台とも言える月光の明るさを教えてくれる。バンクーバーから車で約2時間半の場所にあるJoffre Lakes Provincial Parkのトルコブルーの湖は、私の大好きなカナディアンブルー。絵の具でも流し込んだんじゃないの??と思えるほど、カナダの水はとにかく真っ青!!鮮やか過ぎる青さの理由は雪山にあり。カナダの大半の湖や川は氷河の雪解け水から作られているので、氷河が削った岩の成分からこの美しいブルーやグリーンのハーモニーを奏でているのです。

氷河湖だけに氷水のような冷たさだけど、美しさのあまり飛び込まずにはいられない!!気合いを入れてトルコブルーの世界に身を委ねると地球と一体化し身が清めらていく感じになる。

夏は眩しいグリーンカラーの季節でもある。トレイルを歩けばキラキラ眩しく輝くイエローグリーンの草原や幾層にも形成された奥深いグリーンバリエーションの渓谷。深呼吸するだけで目と心のメディテーション!

海にも緑は存在します。以前バンクーバー島のSookeのビーチを歩いていたら絨毯のようにびっしりと青緑の海藻群。波打ち際からまるで海に溶け込んでいくように生息しているグリーンの大群はまるで丁寧に織られた綺麗な織物のよう。因みに、大きめの海苔をピックしておにぎりに巻きつけて食べたら意外に美味しかった!!笑

サマータイムは日没が21時頃で、夕陽を眺めるには8時過ぎまで待っていないとなかなか沈んでくれない太陽。ぼ~~っと空のグラデーションの変化を追っていると、ゆったりとした地球の動き、天体の動きを心身で感じます。

太陽の周りに虹色の輪が現れる「HALO」=アロもよく見る天空ショーのひとつ。これは薄い雲が太陽にかかり雲の中の氷の粒が太陽の光に屈折してできる現象。天気予報的には「下り坂」のサインらしいけど、見るたびにラッキ~!と喜んでしまう。笑

大自然のカラーパレットは雄大で力強く、そして繊細で儚い。その圧倒的な自然にしか成せない色彩にいつも心を奪われる。カナダの夏はまだまだ私の知らない色を沢山魅せてくれます。