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Get Creative with Hands

味噌作りには寒仕込みが適していると昔から言われますが、今年も日本とカナダで1月と3月に味噌を仕込みました。カナダでの寒仕込みは今回が初めて!せっかく仕込むなら全てローカルな素材でと、麹と大豆はチリワックでMade-in-Canadaの手作り醤油を仕込んでいるKoji Fine Foodsから仕入れました。味噌作りの日の為に出来たてホヤホヤのオーガニック生麹を作ってくれて、大豆もカナダ東部から仕入れたと言うオーガニック大豆を贅沢に使用。

今までは乾燥麹を使っていましたが、やはり生麹は香り豊かでふわふわの手触り!麹菌のパワーも強いので、発酵食品がより短い期間で出来るそう。味噌作りに興味ある友人達と一緒に、みんなで豆を潰したり、捏ねたり、お喋りを楽しみながら4時間程かけて仕込みました。

そんな毎年恒例に取り組んでいる普段通りの味噌作りが、とてもかけがいのないものであると思い知らされたのはそれから間もなくの事です。

世界中で感染が広がるコロナウィルスの危機がとうとうカナダでも深刻化して来ました。国境が閉鎖され、お店やレストランが続々と臨時休業を余儀なくされる中で、先の見えない不安にカナダ人も他の国々の人と同じく、食料のパニック買いに走っています。モノがなくなるから買込むのではなく、モノが少ないならば、いかに今あるモノを大切に活かしながら厳しい時期を乗り越えるのか、と言う方がサステイナブルな生き方に繋がるのではないでしょうか。そんな時、私はいつも自分の手に意識を戻すのです。

私はもともと手料理が大好きなので、今はキッチンで発酵食がフル活動中!!!味噌作りで余った麹で塩麹や甘酒を作って常備しています。オーガニックの大豆があれば、簡単に手作りのオーガニック納豆も作れます。一度では食べきれないので沢山冷凍保存してゆっくり楽しみます。

野菜はぬか漬けにしたり、ピクルスにする事で長期保存出来ます。料理で余ったくず野菜や少し古くなった野菜でもぬか漬けにするとビタミンB1たっぷりの栄養価を美味しく頂けます。

骨つきチキンの食べ残しや鳥ガラを利用してチキンストックも作ります。好みでナツメやジンジャーを入れて中華風にしたり、塩麹を入れてあっさり塩味にしてみたり。手作りチキンストック はスープには勿論、ソバ用のスープや炒め物にも使えてとっても万能!しかも骨をじっくり煮込むからコラーゲンを摂取でき、翌日の肌はプルンプルン♫

お菓子が食べたければ自分で焼けば良い!イーストさえあればパンやピザも作れるから、これからチェレンジしてみようと思います。

抗酸化作用・抗菌作用が優れたハーブティーやティンクチャーもメディカルハーブの知識と自然の恵みをちょっとおすそ分けして貰えば、簡単に家で作れ、日々の健康を守ってくれる薬となり得ます。

スプラウティングジャーがあればブロッコリースプラウト、レッドクローバー、ムングビーン、フェネリーグなど色々な種を発芽させてフレッシュに、より高い酵素を生きたまま沢山体内に取り込めます。

時間と労力はかかるけれど、何より手作りのモノは1番自分と相性の良い食べモノとなり、免疫力の高い心身を造ってくれるのです。

陽射しも暖かくなり始め、そろそろバンクーバーも春本番です。少しでも庭やバルコニーにスペースがあるなら、家庭菜園などいかがでしょう?自分の必要なモノを自分で生み出す事が少しでも出来るなら、よりストレスフリーに、より思いやりの心を持って、この不安定な時期をクリエイティブに過ごせるのではないでしょうか。

Sustainable Dining – part 2

「ソトコト」1月号に、バンクーバーのサステイナブルレストラン、『Forage』の後編を執筆させて頂きました。クリスマスや年末年始のスペシャルなイベントに、または大切な人や大好きな仲間と集う日常に、地元人だけでなくバンクーバーを初めて訪れる方にも、是非『Forage』の心温まる食とストーリーを経験してもらいたいです。

『Forage』では、レストランの内装にも徹底した地元愛とサステイナビリティーを追求している。店内の床や天井には地元産または市森林管理協議会認証の木材を利用し、壁には環境に優しい植物油インキで染められた100パーセント・ウールのフエルトが貼られ、落ち着いた温かい空間を演出するだけでなく、すべて土に還る優しい素材に囲まながらの食事を楽しめる工夫がされている。

「地消地産の大きな利点は、生産者とほぼ毎日顔を合わせることにより、お互いの関係をより親密でクリエイティブにできること」と話すシェフ、ウェルバート。彼は地元旅行誌で、2018年のバンクーバーでトップシェフ5人の1人にも選ばれている。

「なぜここで口にするトマトが普段スーパーで買うトマトより何倍もおいしく感じるのか」。『Forage』は、その背景となるストーリーについて、生産者の変わりに、レストランを通して社会とコネクトさせるといった大切な役割を担っているという。

持続可能な食をテーマとしたコミュニティー活動にも積極的だ。レストランで提供する水の売り上げは、1969年から活動しているチェカムスセンターという地元の環境教育センターに寄付され、毎年600~700人の子どもたちを対象とした生態系を意識した野外教育実習に役立てられている。また地元の小学生向けには、自ら栽培したものを調理する楽しさを知ってもらう食育プログラムをボランティアで取り組んでいる。

「『Forage』が今やっていることは、すべて未来の子どもたちのため。彼らに何を残せるのかを一番のテーマとして取り組んでいます」と、真剣な眼差しで語るシェフ。フォレッジで一皿だけオーダーするとしたら何をお薦めするか聞いてみると、「やっぱりバイソンかな」と答えた直後に、「いや、バイソンの付け合せのローズマリーポテト!ポテトは誰でも気軽に食べられて、何よりシンプルでおいしい。心を温める料理だね。」と微笑んだ。この言葉に『Forage』の優しい真髄が見えた気がする。

写真: 佐藤裕信 ・ David Nunuk (チャカムスセンター)

 

 

Sustainable Dining- part 1

「We are what we eat」=「あなたが食べたものがあなた自身である」の言葉を常に意識しながら健康的な食習慣を心掛けていますが、その代名詞とも言えるレストランがここバンクーバーにある。

地消地産と食のサステイナビリティーにとことんこだわり、地球の未来をも見据えた素晴らしいレストラン「Forage」。地元バンクーバーの新鮮で旬な食材を丸ごと楽しめるだけでなく、食について、環境について、考えさせてくれる貴重な場所でもある。

「スローライフ」、「ソーシャル」、「ローカル」などをキーテーマに掲げる日本のソーシャル・エコマガジン「ソトコト」12月号にてForageを特集させて頂きました。その記事(前編)をJOURNALでもご紹介したいと思います。

『バンクーバーの中心、観光客で最も賑わうロブソン通りにあるリステル・ホテル内に6年前にオープンしたレストラン、「Forage(フォレッジ)」。ここは観光客だけでなく地元人からこよなく愛され、サステイナビリティーと地消地産のコンセプトで自然の滋味あふれるバンクーバー料理を提供してくれる。

フォレッジとは「自分で採取したものを食べる」と言う意味。その言葉通りシェフのウェルバート・チョイが自ら仕入れる食材へのこだわりが旬毎頻繁に変わるメニューにしっかり反映されている。大地の恵み(肉)、海の恵み(魚)、水と太陽の恵み(野菜)と題するメニューリストにはバンクーバーの食のロードマップが凝縮されている。オーガニック認証の有無に拘らず、地球に優しく持続可能な農法を営む農家と採食家(Forager)の収穫、そしてバンクーバー水族館発足の「オーシャンワイズ」という生態系に配慮した漁法をもとに漁獲された、生命溢れる地元各地から集まった食材は美しい料理となって形を変える。

二酸化炭素排出量が多い牛肉は使わず、代わりに野生に近い状態で獲れる脂肪分も低く健康的なバイソン肉を扱う。キッチンでは一頭買いした豚からハムやプロシュート作りも行い、骨はスープにするなど時間も手間も掛かるが食材を無駄なく頂くホールフードの意識も高い。果物も輸入物は一切扱わず、地元で収穫される新鮮で旬なものからデザートが作られる。ワインもビールも全て地元産。近年では地元の酒造所とコラボレーションしたオリジナルウィスキーも作っている。

生産者からキッチンへ、キッチンからお客様へと繋ぐエクスペディター(Expediter)と呼ばれる担当者が一品一品丁寧に生産者の顔が見える料理と食の深い知識をテーブルに提供し、ダイニング時間を一層盛り上げてくれる。そんなこだわりは内装にも……』

後編は「ソトコト」1月号へと続きます。Forageのコミュニティー活動や環境への取り組み、シェフ・ウェルバートとの食についての会話も綴らせて頂きます。

お楽しみに!

写真:佐藤裕信