私が健康を考える時に必ず意識することは、まず体全体をケアしてあげる事です。人は誰でも不調があると、その一つのことばかりにとらわれてしまい、全体に意識が行きづらくなる傾向があります。体は心身ともに全て繊細に繋がっていて、不調の原因は実は全く違う要因が伴っていることもよくあります。顔面神経麻痺を患っている人も同じで、顔にばかり意識が行ってしまい、顔は入念にケアするけれども他は何もしていない、と言う方も少なくないのでは?
私は顔面神経麻痺が発症した当初から今に至るまで、体全体を温める「温活習慣」を徹底しています。もともと冷え症だった事もあり20代後半から様々な「温活」オタクではありましたが、常日頃から体を温めることで顔面神経麻痺の症状緩和にも繋がっていると思っています。
顔面神経麻痺になった当初、「冬の冷気には気をつけてください」とか、「扇風機・エアコンのようなさわさわと吹く冷風に顔を当てないように」とよく言われました。麻痺部分を冷やすことで、顔の筋肉が硬くなり余計な強張りを感じたり、動きが鈍くなったりと不調が出易くなるからです。
私は毎朝毎晩、温熱フェイスパッドで顔を温めていますが、これだけでは顔の冷えや不調は治りません。身体全体を温めて血行を良くし、温かい血液を全身に循環させる事こそが顔面麻痺部分の血液やリンパの廻りを良くしてくれて、効率よくそして長期的に顔の不調を改善することに繋がっていくのだと思います。
特に冷えを感じる冬の季節、繊細な顔を守ためにも私が東洋医学の先生に教わった面白い「温活方法」をご紹介したいと思います。
その先生の温活方法とは「自分の体にある4つの首を温める」こと。4つの首とは、首・手首・足首・乳首のことです。私は最初の3つの首はもともと意識していましたが、乳首には全く無頓着でした。「乳首が冷えに関係あるのだろうか…?」と最初は半信半疑でしたが、この日を境に家でノーブラ派だった私が、常にブラジャーを着用することを心掛けるようになりました。すると少しづつ体全体の温まり方が変わって来たのを覚えています。そして胸元全体の温度までほんわかして来ます。私のようにブラジャーが苦手な方は、ノンワイヤーでオーガニックコットン素材のものを選ぶと優しい肌触りで締め付け感もなく、ストレスフリーに過ごせるのでオススメです。
首元はなるべくハイネックのトップスを選んで着るようにします。首元をスッキリ見せたい時は外気にさらす部位を最小限にするために、V-ネックより丸首のものを選ぶと更に良いです。ネックウォーマーはトップスのスタイルに関係なく、着脱するだけで簡単に首の温活アイテムとなるので、素材違いで幾つか持っているととても便利です。
手首にはウールのアームウォーマーを着けると肘までカバーするので、毎年冬のマストアイテムです。7部袖や短い袖のトップスでも手首から腕全体的を温めてくれるので、冷え知らずになります。袖口が広いものも意外と手首から冷えてしまうので要注意!
そして、足首。足首には婦人科系のツボが沢山集中しています。婦人科系のトラブル予防にも大切な部位です。ここをしっかりとかかとソックスで温めてあげます。ずっと前から愛用しているPubicareのかかとソックスは、自分自身の体温と光電子の持つ遠赤外線効果で温め続けるエコロジカル素材「スーパーファーベスト」を使用していて、しばらく履いていると汗ばんで来るほどです。特に長時間のフライトの際には頼もしいお供。かかとソックスを履き始めてから足が浮腫んだことはありません。しかも、かかとまでつるんと保湿ケアしてくれるから一石二鳥!レッグウォーマーも冬のハイキングやデスクワークで体がじっとしている時に、履いているか履いていないかでは大違い。さりげなく温めてくれる重宝アイテムです。
また、足首は単に温めるだけでなく、1日に何回も回したり、朝晩足つぼマッサージを施してあげると下半身全体からポカポカし始めます。私のバイブル本でもある「押して健康・足のツボ」は、体の細かい不調ごとに、どのツボをどの様にどれ位マッサージしたら良いかイラストと共に詳しい解説があり、家庭の医学書のような本です。最近では目の疲れ、お腹の不調や肩凝りなど、「ちょっと調子悪いな」と感じる時は、まず足首を良く回してから足つぼを揉むようにしています。
特に女性にとって下半身の温活習慣は大事です。下半身が冷えると一気に体全体が冷え、血流が悪くなる~老廃物が溜まる~免疫力が下がる、の悪循環へ突入します。顔面神経麻痺は免疫力が低下した時に発症しやすいだけに、下半身を温める=免疫力アップが必須なのです。
4つのすべての首を温める時、肌に直接触れる素材にも気をつけてあげましょう。出来るだけオーガニックで天然素材のものを着けると、気分も上がり楽しく心地よく温活できます。私は、特にリネンとシルクが好きで、腹巻とレギングスが一体型になったシルクインナーをヘビロテしています。シルクは人の体と同じタンパク質で出来ているので、肌触りが良くかぶれにくいです。コットンの約1.5倍もの吸湿性と放湿性にも富んでいて、静電気が起こりにくく、直接肌に触れる素材としてはもちろん、重ね着素材としても最適です。
顔の不調を治そうとする時、まずは全身の冷えを徹底的にとってあげましょう。温活習慣は想像以上の健康促進効果が期待できます。全体の調子を良くする事が、小さな箇所を修正する近道だったりするのではないでしょうか。まずは4つの首から温めてみませんか?
注)これはRHSに対する専門的医療知識を提供するものではありせん。あくまでも個人的な経験を通して感じた事や学んだ事として参考にして頂ければ幸いです。